蜂のアトリエ~養蜂日誌~

おいしい百花蜜はいかがですか?季節の味と香りを楽しんでください。

消えた夏みかん群・・・

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夏みかん群の分蜂があったのは、6月20日のこと。残された娘女王の群は、前回の回診の記事で美しい盛り上げ巣をつくっていた子達です。あの時は確かにいたんだけどなあ!分蜂前よりは減ったけど、巣門から飛び立つ姿はちょくちょく見かけてたんだけどなあ!

 

い な く な っ ち ゃ っ た !

・゚・(つД`)・゚・ ウェ―ン

 

長く続く梅雨、やたら生える雑草、蒸れて不快な空気!通りがかりの彫刻家が様子をうかがっていたら、「全く蜂がでてこないよ?」と。慌てて装備を整えて見に行くと、確かにミツバチの気配がない!コンコンたたいても反応なし!巣箱をゆらゆらさせても反応なし!重箱のふたをおそるおそる開けると、やはり、もぬけの殻でした。夏みかん群の巣箱は、敷地内の少し離れた場所に巣箱を設置したので様子を見切れていなかったか…。住環境があまりに不快で出て行ってしまったんだろうか???雨続きの梅雨時でも分蜂しないことはないけれど、春のようによそのミツバチもこぞって分蜂しようという状況ではありません。娘女王は他群のオスに出会えず、交尾ができず、産卵で家族が増やせず群が消滅してしまった?それとも交尾飛行の折に、飢えたツバメの餌食になって消滅?

 

うーん、一番ありそうなのは、やはり逃亡でしょうか。だって、巣箱がとても軽かったから…。つまりはちみつが溜まってないということで、ミツバチがありったけ蜜をお腹に溜めて、新天地へと旅立ったと推測できるからです。分蜂1回+蜜が溜まりにくい時期と考えてもやはり少ない気がします。真相はわからないけれど、そうだとしたら申し訳ないことです。不快な思いをさせた上に、蜂球を作っている所を雨に打たれたら総員無事では済みますまい。

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さて、こちらがもぬけの殻となった巣箱の中身。巣牌がぎっちりです。ああ、この巣箱の元々の女王様一行は確保できているから、我が家の群の数は減ってはいないはずなのに湧き上がる喪失感。

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この王台から誕生した女王様に拝謁できなかったことが残念でなりません。以後、巣箱はなるべく近場に配置することにしました。

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残り少ないながらも、ハチミツを採取。全部で約1.5キロ位かな?元気に梅雨と猛暑を乗り越えようとするミツバチ達に振舞った余りが、我が家の食卓に入ります。蜜の色は比べてみると5月よりも薄いようです。5月の蜜が入れてある、蜂の餌用の瓶に継ぎ足したところ、きれいに二層に分かれているので違いがわかります。けれどしっかりしっかり82%。さっぱりと癖がない感じで、私の観察からすると樹木の花々からの採蜜が多かったように思います。サンゴジュやツゲ、カクレミノ。ミツバチだけでなく大型のスズメバチやクマバチ、蝶、コガネムシなどの甲虫がブンブン大集合する木々なので、きっと花蜜がおいしいのでしょうね。私はホームベーカリーで焼くパンに日々、このハチミツを投入して美味しくいただいております。